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特殊清掃員の仕事内容、給料の割に合うか!?
事件現場特殊清掃・・・何らかの事情(自殺・孤立死、孤独死、殺人・事件等)でお部屋の中で遺体が発見され、腐敗した遺体から出る体液や血液の清掃作業及び害虫の駆除、腐敗臭の脱臭までを行う清掃業務のこと。
広義の意味ではペットの排せつ物の清掃やゴミ部屋・ゴミ屋敷の片づけ・清掃も特殊清掃の一環となる。
特殊清掃の仕事内容とは?
入室・作業を可能にする一次消臭・消毒
腐敗した遺体からは目には見えない細菌やウィルスが空気中に浮遊しています。
そのため、まずは安全に入室・作業ができるように居室内から設備品、遺品に至るまで、ミスト噴霧器を使用し消毒作業を行います。
体液・血液の特殊清掃作業
体液や血液は細菌の巣窟です。安易に濡れた雑巾などで水拭きをしてしまうと菌を広げてしまうだけでなく、自身にも感染症のリスクを負うことになります。
適切な専門薬剤と現場の状況に応じた希釈率など、専門的な知識が必要となります。
汚染箇所の解体作業
体液は表面的な部分だけに留まりません。時間の経過とともに建具や設備の隙間から床下にまで浸透している場合も多くあります。
表面的な清掃のみで臭いが消えない場合、建具の裏側や手の届かない場所に体液が流れている場合もあるため、状況により汚染箇所の解体を進めながら、汚染物の除去を行っていきます。
遺品整理作業
事件現場特殊清掃士のお仕事は汚染箇所の清掃だけではありません。残された遺品の整理も行います。
遺品にも細菌が付着している可能性があるため、特殊清掃が必要な場合の遺品整理は専門的な知識やノウハウが必要となり、弊社でも十分な消毒後作業を開始します。
オゾン脱臭作業
特殊清掃の最終目標は腐敗臭の脱臭にあります。体液や血液を清掃しても、ほとんどの場合、建具や設備に臭いが染みついてしまうことから、脱臭に関する知識やノウハウも必要となります。
オゾン脱臭機を稼働させ、居室内の除菌と腐敗臭をより外気に近い状態にまで原状回復します。
給料の相場は?
他業種よりも若干高め
事件現場特殊清掃士という仕事が少しずつ必要となってきた頃は専門業者の数もまだまだ少なく、給料という点でもその仕事の特殊性から他業種の平均年収を多く上回ることもあったようです。
しかしながら現在では全国的に業者の数も少しずつ増えており、他業種よりも若干高い、という程度にとどまっているのが現状です。
給料ではなく、気持ちがないと続けられない。
過酷で凄惨な現場
スリーエスでもこれまで数々の特殊清掃を行ってきた中で一番過酷なことはその臭いと暑さです。
腐敗した遺体から発せられる腐敗臭は鼻を刺す強烈な臭いで、豊富な経験者やノウハウをもった専門家でなければとても長時間その場にいられる環境ではありません。
また、特に夏場にいえることですが、防護服を着用し、あらゆる菌から身を守るために行う恰好は発汗を逃がす場所がなく、スピーディーに的確な作業を行わなければ熱中症になる危険も伴います。
臭いの染みつき
特殊清掃の現場では防護服を着用し、肌を居室内の空気に触れないよう徹底していても髪の毛や制服にいたるまで臭いが染みつきます。
作業が終了した後は、作業員にも薬剤を吹きかけ全身の消毒を行いますが、時にはお風呂に入っても臭いが落ちない場合もあります。
時には人と会ったり、電車やエレベータなどの密閉空間にも入室を避ける場合もあるほどです。
誰かがやるべき仕事、誇りを持っています。
スリーエスはこれまでに名古屋市を中心に多くの孤立死・孤独死、自殺などの現場を目にし、中には思わず目を背けたくなるような凄惨な現場も数多く原状回復してきました。
その中で常日頃「一人で最期を迎えた故人が一番無念だっただろうなぁ」そんな気持ちを抱きながら作業へ当たります。
いろいろなお客様より作業が終了した後に感謝の言葉をいただきます。特殊清掃を行うことで誰かの役に立てること、何より故人様の心残りを解消すること、そのような強い気持ちと揺るぎない信念がなければ責任のある仕事ができない職業なのかもしれません。