名古屋市中川区にて遺品整理・特殊清掃作業を行いました。
※写真はイメージです。
自殺された方・残された方へのサポート
遺品整理や特殊清掃を仕事にしていると、時に不慮の事故に巻き込まれてしまった方や、自殺された方の整理・清掃をお願いされる場合があります。
内閣府の情報開示を見てみると、年々自殺者数は減ってきている傾向にありますが、それでも年間2万人〜3万人前後の方が自ら命を絶っていることが現状としてあげられます。
名古屋市中川区は人口約22万人の地区で、愛知県の西部に位置する区です。65歳以上の高齢者や夫婦世帯が増えている背景からスリーエスでも作業をさせていただく機会の多い地域でもあります。
特殊清掃が必要な場合、その多くはやはり孤立死などになりますが、今回のケースは自殺後の清掃及び荷物整理ということで弊社へご依頼をいただきました。
臭いの有無。
自殺された方のご家族様よりホームページを検索して弊社へご依頼頂きました。状況としては部屋の外にまで臭いが漏れているとのこと。
本当は自分たちで整理したいというご意向を伺いつつ、実際には外部へ漏れる臭いと害虫を前に手がつけられないという状況でした。
お部屋のタイプはワンルーム、物量も平均的な家財道具の量ということもあり、弊社料金パックCプラン(298,000円税別)にて作業をご提案し、脱臭作業までをサポートさせて頂きました。
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作業開始。
今回お亡くなりになられていた場所がお風呂〜居室にかけてということもあり、浴室内の特殊清掃、一部建具の解体にて汚染物を梱包していきました。
その後、遺品整理を行い、部屋の中を空っぽにします。
オゾン脱臭は腐敗臭の脱臭など、長期にわたる場合、原則お部屋の中が空っぽの状態で行うことが望ましいとされています。
ご遺体が発見された場合、多くは警察が貴重品に関わるものを一通り捜索、財布や通帳、その他身分証明書などを引き上げ、ご遺族へ返却する流れとなりますが、時として発見しづらい場所へ保管されていた場合などは私たちが整理の段階で一つずつ仕分しご遺族様へお返しさせていただくこともあります。
今回も押入れの中より個人情報に関わる契約書などが発見されましたので、遺品整理の最後にお客様へ返却、消毒後、一度お部屋の中を確認して頂きました。
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自分の鼻で判断する。
脱臭作業はただ機械のスイッチを入れて終わり、の作業ではありません。換気を繰り返しながら自分の鼻を頼りに腐敗臭の根源の除去を正確に判断してく作業です。
特殊清掃を施した時点で外部への臭い漏れはほとんどの場合なくなりますが、やはり居室内には幾らかの臭いがあるため、クロスを剥がし、オゾン脱臭を進めていきます。
菌が死滅して悪臭を放たなくなるまでには数日かかる場合もありますが、今回はお客様の迅速な対応もあり、理想的な脱臭経過を辿ることができました。
※写真はイメージです。
突然の出来事で心身ともにお疲れの中、弊社の作業へお時間を割いていただきありがとうございました。お客様の的確なご指示もあり、お客様のみならず、物件の管理会社様へも自信を持ってお部屋の明け渡しを行うことができました。
リフォームを施し、新たに生まれ変わったお部屋で新生活をスタートされる方のため、何より若くして命を絶たれた故人様のために精一杯作業を施しました。
作業終了時にお返しさせていただいた貴重品の他、お写真や生前の趣味に関連する品々、ぜひお手元の近くにて大切にしてください。ここへたどり着くまでには私たちでは推し量ることのできない色々な経緯があったのだと思います。
故人様が安らかに天国での新生活が始められるように、私たちはそんな思いを抱いて、今後も様々なお悩みをお持ちの方のサポートをさせていただきます。